サイバー攻撃とは?事例や種類、有効な対策を徹底解説

サイバー攻撃とは?事例や種類、有効な対策を徹底解説

デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する現代において、サイバー攻撃は事業継続や社会的信用に直結する重大な経営リスクとなっています。攻撃手法は日々高度化・巧妙化しており、ターゲットは大企業だけでなく、中小企業や個人、重要インフラにまで拡大しています。
本記事では、サイバー攻撃の基礎知識から、2025年時点における動向、具体的な手口と事例、そして今すぐ取り組むべき有効なセキュリティ対策について、警察庁やIPA(情報処理推進機構)などの公的機関が公開している情報をもとに徹底解説します。自組織の情報資産を守り、事業継続性を確保するための指針としてお役立てください。

1. サイバー攻撃とは〜定義と社会的影響

サイバー攻撃とは、インターネットやデジタル機器等のネットワークを通じて、システムへの侵入、データの窃取・改ざん・破壊、またはサービスの妨害などを行う悪意ある行為の総称です。
警察庁ではこれらの行為を「コンピュータ・電磁的記録対象犯罪(コンピュータや電子データを狙う犯罪)」や「不正アクセス行為」としており、重要インフラ等を標的とするものについては「サイバーテロ」と位置づけています。被害は単なる金銭的損失にとどまらず、以下のような広範囲な社会的影響を及ぼします。

2. 近年のサイバー攻撃動向

サイバー攻撃の脅威は年々深刻化しています。警察庁や総務省等が2025年時点で公表している資料に基づく動向は以下の通りです。

国内の被害状況

  • 検挙件数の増加

    2024年の国内サイバー犯罪検挙件数は1,100件超となり、前年比で約15%程度増加しています。

  • ランサムウェアの猛威

    企業等がデータを暗号化され金銭を要求される「ランサムウェア」の被害件数は200件超の被害が断続的に確認されています。

  • 金融被害の拡大

    インターネットバンキングに係る不正送金事犯は4,000件を超え、被害総額数十億円規模に達するなど、深刻な状況が続いています。

世界的な傾向

世界経済フォーラムの『Global Cybersecurity Outlook 2025』によると、サイバー攻撃による被害規模や影響範囲は拡大傾向にあり、多くの組織がサイバーリスクの増大を認識しています。世界各国の組織の約7割が「サイバーリスクが増加している」と回答しており、特に生成AIを悪用した攻撃や、サプライチェーンを狙った攻撃の増加が指摘されています。

3. サイバー攻撃の目的・攻撃主体の類型

サイバー攻撃を行う主体(攻撃者)は、個人から国家支援型組織まで多岐にわたり、その目的に応じて攻撃の手法や対象も異なります。主な目的とそれぞれに多く見られる攻撃主体の例をあげていきます。

  • 金銭の窃取

    ランサムウェアによる身代金要求や、インターネットバンキングの不正送金など、直接的な金銭利益を目的とする攻撃です。主に犯罪組織が関与しますが、個人や小規模グループ、場合によっては国家が関与するケースも報告されています。

  • 機密情報の窃取

    企業の知的財産や顧客情報、国家機密などを盗み出すことを目的とする攻撃です。産業スパイや国家支援型組織による標的型攻撃が多く見られます。

  • 政治・社会的主張

    自身の主義主張を広めるため、Webサイトの改ざんやサービス停止を行います。ハクティビストによる攻撃がこれに該当します。

  • 愉快犯・自己顕示欲

    注目を集めることなどを動機とし、結果としてシステム障害や社会的混乱を引き起こす場合があります。

4. サイバー攻撃の主な種類と手法

攻撃手法は多様化しており、防御側はそれぞれの手口や代表的な攻撃パターンを理解しておく必要があります。ここでは代表的な攻撃手法を解説します。

  • ランサムウェア

    PCやサーバー内のデータを勝手に暗号化し、復号と引き換えに身代金を要求する攻撃です。近年は、データを盗み出し「公開されたくなければ金を払え」と二重に脅迫する「二重恐喝(ダブルエクストーション)」の手口が増加しています。

  • サプライチェーン攻撃

    セキュリティ対策が堅牢な大企業を直接狙うのではなく、比較的セキュリティ対策が手薄になりやすい組織を踏み台にして、本丸であるターゲット企業へ侵入する手法です。

  • 標的型メール攻撃(マルウェア感染を狙う手口)

    業務連絡などを装った偽装メールを特定の組織・個人に送りつけ、添付ファイルやURLを開かせることでマルウェアに感染させます。正規のメールへの返信を装うなど手口が巧妙化しており、Emotet(エモテット)に代表されるマルウェアが猛威を振るっています。

  • DDoS攻撃(分散型サービス妨害攻撃)

    複数のコンピュータから特定のサーバーへ大量の通信データを送りつけ、システムをダウンさせてサービスを利用不能にする攻撃です。社会的影響の大きいインフラ企業への攻撃事例も報告されています。

  • フィッシング

    金融機関やECサイトなどを装った偽のWebサイト(フィッシングサイト)へ誘導し、ID・パスワード、クレジットカード情報などを入力させて盗み取る手口です。

  • 脆弱性を狙った攻撃(ゼロデイ攻撃など)

    OSやソフトウェアの不具合(脆弱性)を悪用して侵入します。修正プログラムが公開される前の脆弱性を狙う「ゼロデイ攻撃」や、Webアプリケーションの脆弱性を突く攻撃には「SQLインジェクション」「クロスサイト・スクリプティング(XSS)」などがあります。

  • アカウントハッキング(パスワードリスト攻撃など)

    流出したID・パスワードのリストを使って不正ログインを試みる「パスワードリスト攻撃」や、総当たりでパスワードを解読する「ブルートフォース攻撃」があります。複数のサービスでパスワードを使い回しているユーザーが主な標的となります。

5. 日本国内および海外でのサイバー攻撃被害事例

実際に発生した被害事例を知ることは、リスクを具体的にイメージするために重要です。
※以下は各組織や関係機関による当時の公的発表等に基づく事例です。

  • 2022年:地方自治体でのランサムウェア被害

    地方自治体の教育機関のサーバーがランサムウェアに感染し、児童生徒約2,000名分の情報流出の懸念が発生しました。教育現場におけるセキュリティ対策の重要性が浮き彫りとなった事例です。

  • 2022年:省庁への不正アクセス

    デジタル庁のメール中継サーバーの設定に関連する問題が原因とみられ、不審メールが送信される事案が発生しました。感染拡大前に遮断対応が行われましたが、官公庁であっても攻撃の対象となることを示しています。

  • 2024年:国内大手印刷関連企業での情報流出

    サーバーがランサムウェアに感染し、数十万件以上の個人情報・企業情報が流出した可能性があると発表されました。特別損失として数億にもおよぶ多額の費用を計上するなど、経営に甚大な影響を与えました。

  • 2024年:国内大手航空関連企業でのシステム障害

    DDoS攻撃を受けたとみられる影響によりシステム障害が発生。国内線・国際線あわせて71便の遅延・欠航が発生し、多くの利用客に影響が出ました。

企業・組織が行うべきセキュリティ対策

6. 企業・組織が行うべきセキュリティ対策

高度化するサイバー攻撃に対抗するためには、技術的な対策だけでなく、組織全体での運用体制の構築が必要です。

基本的な対策の徹底

  • OS/ソフトウェアの更新

    常に最新のセキュリティパッチを適用し、既知の脆弱性への対策を行います(IPA推奨)。

  • 認証の強化

    パスワードの使い回しを禁止し、多要素認証(MFA)を導入します。

多層防御とゼロトラスト

  • 多層防御

    入口対策、内部対策、出口対策と、複数のセキュリティ製品(UTM、EDR、SIEMなど)を組み合わせて防御壁を幾重にも構築します。

  • ゼロトラスト

    「社内ネットワークでも安全とは限らない」という前提に立ち、すべての通信やアクセスを検証するゼロトラストモデルへの移行が重要とされています。

組織・運用体制の強化

  • 従業員教育

    標的型メール訓練やセキュリティ研修を定期的に実施し、人的ミス(ヒューマンエラー)のリスクを低減します。

  • バックアップ

    ランサムウェア対策として、ネットワークから切り離したオフライン環境へのバックアップを定期的に行います。

  • サプライチェーン管理

    自社だけでなく、取引先や委託先のセキュリティ対策状況を把握し、必要に応じて改善を求めます。

7. 個人のIT環境・IoTにおけるリスクと対策

個人においても、スマートフォンの普及やIoT機器の増加により、サイバーリスクが高まっています。

  • 機器の管理

    PCやスマホのOS・アプリは自動更新を有効にし、常に最新版を利用します。

  • 認証情報管理

    サービスごとに異なる複雑なパスワードを設定し、多要素認証やパスキーを利用します。パスワード管理ツールの活用も有効です。

  • IoT機器のセキュリティ

    初期設定のパスワードは必ず変更し、ファームウェアを最新に保つことで、踏み台として悪用されるのを防ぎます。

  • 不審な通信への警戒

    心当たりのないメールやSMSのURLはクリックしないよう、セキュリティ意識を高めることが第一歩です。

8. 脆弱性管理と診断〜脅威検出の重要性

サイバー攻撃を防ぐ上で重要な要素のひとつが「脆弱性(セキュリティホール)の管理」です。攻撃者は常にシステムやネットワークの弱点を探しています。

IPAや経済産業省のガイドラインでも、定期的な脆弱性診断が推奨されています。必要に応じて第三者機関による診断を活用することも有効です。自社のシステムにどのようなリスクがあるかを客観的に把握し、攻撃される前に穴を塞ぐことが、被害を防ぐための近道です。

また、診断を行うだけでなく、24時間365日体制でネットワークやエンドポイントを監視し、万が一の侵入を即座に検知・対応できる体制、SOCなどの仕組みを活用し、侵入を早期に検知・対応できる体制を整えることが、被害を最小限に抑える上で重要です。

9. セキュリティ監視・分析の必要性とSHIFT SECURITYのソリューション

高度なセキュリティ対策を自社だけで完結させることは、専門人材の不足やコストの面で困難な場合があります。そこで有効なのが、専門家によるセキュリティ監視サービスの活用です。

24時間365日体制で守る「SHIFT SECURITY」

SHIFT SECURITYは、金融機関や官公庁、流通業など幅広い業界で採用されているセキュリティ監視・分析サービスを提供しています。

  • 高精度な脅威検出

    ネットワーク、エンドポイント、クラウドといった複数領域に対応し、攻撃の兆候を早期に発見・分析します。

  • 過検知・誤検知の最小化

    本当に対応が必要なアラートのみを通知。担当者の負担を大幅に軽減します。

  • 高品質・低価格

    監視プロセスの標準化と仕組化により、高い品質を維持しながら、導入しやすい適正コストを実現しています。

脆弱性診断から日々の監視運用まで、企業のセキュリティ対策をトータルでサポートします。
詳細はこちら:セキュリティ監視・分析サービス|SHIFT SECURITY

10. まとめ

サイバー攻撃はもはや対岸の火事ではなく、全ての組織・個人が直面する現実的な脅威です。各種統計や報告でも指摘されている通り、サイバー攻撃は増加・巧妙化の一途をたどっています。

被害を防ぐためには、OSの更新や従業員教育といった基本的な対策に加え、継続的な脆弱性診断と、24時間体制での監視・分析体制の構築が有効な対策となります。しかし、これらを全て自社リソースだけで賄うことは、コストや人材確保の面で大きな課題となります。

SHIFT SECURITYでは、高品質かつ低価格なセキュリティ監視・分析サービスを通じて、継続的な監視・分析による運用負荷の軽減と、安定した事業運営を支援いたします。「セキュリティ人材が足りない」「コストを抑えて対策を強化したい」という課題をお持ちの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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▼ セキュリティに関するご相談・お問い合わせはこちら

https://www.shiftsecurity.jp/contact/

<出典・参考文献>

  • 警察庁『令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について』
  • 総務省『サイバーセキュリティ上の脅威の増大』
  • IPA(情報処理推進機構)『情報セキュリティ10大脅威』『安全なウェブサイトの作り方』
  • 世界経済フォーラム『Global Cybersecurity Outlook 2025』
  • 各自治体・企業による公式発表資料
監修者
監視本部 監視事業部 部長代理
鶴原 誠也(つるはら せいや)

SOCの部長代理として組織運営に携わる一方、現場のプレイヤーとしてセキュリティ監視・分析やインシデント対応を行う。
マネジメントと実務の両面から、チーム全体の対応力と品質向上を図り、現場に根ざした視点で、実践的なセキュリティの在り方を発信する。

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