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リフト・アンド・シフト

リフト・アンド・シフト
目次
  • リフト・アンド・シフトとは
  • クラウド移行戦略
  • 移行戦略の注意点

リフト・アンド・シフトとは

リフト・アンド・シフトとは、システムをオンプレミスからクラウド環境に移行する戦略の一つです。リフト・アンド・シフトは「リホスト(REHOST)」とも言われ、システムの構成を変更せずにクラウド環境へ移行する方式を意味します(※ 注①)。

この方法は単純であり、既存の運用方法やスキルを流用するため、初期コストや期間を抑えつつ、クラウドによる動的なスケーリング等のメリットを享受できます。

一方で、サーバレスのようなクラウドネイティブな構成や機能を適用しない為、柔軟性や信頼性等のクラウドの恩恵を十分に受けられない場合もあります。また、クラウド環境特有のセキュリティの脅威に晒されるため、リフト・アンド・シフトだけでは移行が上手く行かない場合があります。

注①

クラウド移行戦略

リフト・アンド・シフトは最も単純な移行戦略ですが、これだけでは上述のようにクラウドのメリットを十分に享受できません。このため、様々な移行戦略が提案されています。

代表的なものとしてはAWSがまとめる「6つの一般的な戦略(6つのR)」があります。これは以下の戦略の組み合わせからなります。

  • 「1.リホスト」は リフト・アンド・シフト と同義で、単純にクラウドに移し替えます。
  • 「2.リプラットフォーム」はDBサーバをマネージドなDBサービスへ移行する等を意味します。
  • 「3.再購入」はアプリケーションを置き換えるクラウドサービスを購入する等を意味します。
  • 「4.リファクタリング/再設計」はクラウドネイティブな機能を使ってシステムを再設計することを意味します。
  • 「5.廃止」「6.保持」はそれぞれ、不要なシステムを廃止したり、クラウド化の意義が小さいシステムをオンプレのまま保持する事を意味します。

移行戦略の注意点

昨今、クラウド移行の失敗事例などから「オンプレ回帰」のような話題も耳にする機会があります。「6つのR」が戦略の組み合わせであるように「単純なリホスト」や「今ある全てをリファクタリング」のような単純な選択が失敗事例に繋がっているように見えます。クラウド移行の成功には対象システムをしっかり評価し、移行計画を中長期的な視点で戦略を練る事が重要と言えます。

また、「クラウドの重大セキュリティ脅威 11の悪質な脅威」でも紹介したように、「クラウドセキュリティアーキテクチャと戦略の欠如」はクラウドを利用する上で大きな脅威となります。リフト・アンド・シフトによる単純な移行では特に、このような脅威への注意が必要と言えます。

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この記事の著者 櫻林 賢治

前職では大手電機メーカーのグループ会社にて、主にWebアプリケーションのシステム開発業務に従事。2016年より3年間、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)に派遣され、標的型サイバー攻撃の被害に遭われた企業・団体に対する、 インシデント初動対応の支援業務に従事する。IPAでの業務経験により、サイバーセキュリティの業界に関心を持ち、2020年4月より、 株式会社SHIFT SECURITYに入社。同社ではクラウド環境の脆弱性診断、監視業務に従事。

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